楽園の秘密

場所 Design Lab Gallery - Iittala & Arabia Design Centre, 8th floor
チケット価格 入場無料

ビリエル・カイピアイネン (Birger Kaipiainen) による パラティッシ (楽園) シリーズの50周年を祝う展示会

近年、陶芸は、モダンアートの分野で国際的に高く評価されるようになりました。 国際的な受賞経験もある陶芸家であり、アラビア・アートデパートメントで活躍していたビリエル・カイピアイネン (Birger Kaipiainen) 教授の作品は、すでに何十年にもわたって、この領域における先駆的存在であると見なされています。 

カイピアイネン独自の作品や 50 年前から愛され続けている アラビア のクラシックシリーズを通して表現された パラチッシ (楽園) の秘密とは何でしょうか? 15 名のアーティストが、2019 年 6 月 13 日~ 9 月 1 日まで イッタラ & アラビア デザイン センター で開催される展示会「楽園の秘密」 において、それを解き明かします。

ビリエル・カイピアイネンは、まず絵画を学び、後に陶芸を学んだアーティストで、1937 年に アラビア がアートデパートメントを設立したときの初期メンバーの一人でした。カイピアイネンはユニークな陶芸作品を手がけていましたが、彼の卓越した表現力から 1969 年に生み出された装飾デザインが、アラビア の名作の 1 つ パラティッシ となったのです。 


芸術を生み、陶芸の秘密を研究することを目的として 1930 年代に設立されたこのアートデパートメントの伝統は、アラビア・アートデパートメント協会によって受け継がれています。 アートデパートメントの通路からドアを開けると、朝日が差し込んできます。ここが、カイピアイネンが仕事をしていた芸術部門の最大のスタジオで、現在はヘリア・リウッコ・スンドストロム(Heljä Liukko-Sundström )教授が使用しています。

「私は、彼が初めての パラティッシ のモチーフを陶磁器に描くところや、試し焼きに成功して喜んでいるところを見ています。 グリーン、ブルー、イエロー、ホワイトの配色が、楽園のような雰囲気を醸し出していました。それは今でも変わりませんね! ティモ・サルパネヴァ (Timo Sarpaneva)と彼の友人が、おそらくフィンランドで初めてのキウイフルーツをもって遊びに来た日のことをはっきりと覚えています。そのキウイからカイピアイネンはインスピレーションを得たのです。 1960 年代は、キウイフルーツはフィンランドにはまだ輸入されていない珍しい果物だったんです」と、リウッコ・スンドストロムは昔のことを回想して語ります。

カイピアイネンは、スタジオの朝の光を避けて、夜の語らいを楽しむこともあったのでしょう。 夜のテーマも、Kiurujen yö (ヒバリの夜) など彼の作品には繰り返し登場します。 ペッカ・パイカリ (Pekka Paikkari)はカイピアイネンとの思い出を次のように語っています。

「1985 年に開催した私の初めての展示会のオープニングに、カイピアイネンが来てくれたんです。翌日、彼から誘いがあって会いに行きました。私たちは芸術や陶芸について夜を徹して語り合いました。 朝になり、氷が動き出し、バルト海に向かって水上を流れていく様子が窓から見えました。 私は、そのときの超現実的な雰囲気と語らいから、カイピアイネンの芸術とその偉大さについて、理解を深めることができました。 カイピアイネンの作品群全体は、秘密に包まれているように見えます。 工業生産用にデザインされた パラティッシの装飾も、カイピアイネン芸術の欠かせない部分の 1 つです」


この夏、イッタラ & アラビア デザイン センター の展示会「楽園の秘密」では、楽園の世界を探訪します。 この展示会には、ヘリヤ・リウッコ・スンドストロムとペッカ・パイカリのほかに、ヘイッキ・オルボラ (Heikki Orvola)教授、ヤスミン・アノシュキン (Jasmin Anoschkin)、エマ・ヘレ (Emma Helle)、石本藤雄 (Fujiwo Ishimoto)、インカ・キヴァロ (Inka Kivalo)、マッティ・ピックヤムサ (Matti Pikkujämsä)、ヘイニ・リータフフタ (Heini Riitahuhta)、クリスティーナ・リスカ (Kristina Riska)、ヨハンナ・リュトゥコラ (Johanna Rytkölä)、マルック・サロ (Markku Salo)、キム・シモンソン (Kim Simonsson)、トンミ・トイヤ (Tommi Toija)、カティ・トゥオミネン・ニーットゥラ (Kati Tuominen-Niittylä)が参加します。 展示会の構成は、ハンニ・コロマ (Hanni Koroma)が担当しています。 

この展示会で参加アーティストは楽園の解釈を披露し、それぞれに Paratiisi にまつわる秘密を公開します。